人間関係を良くする魔法とは? サンレーは、魔法の総合商社だ!
●「礼」とは「人間尊重」
当社では、昨年から「隣人祭り」開催のお手伝いをしています。
わが社の小ミッションは、「冠婚葬祭を通じて良い人間関係づくりのお手伝いをする」です。冠婚葬祭のインフラ整備ともいえる人間関係づくりのお手伝いを本格的にスタートしたわけです。
冠婚葬祭の根本をなすのは「礼」の精神です。では、「礼」とは何でしょうか。それは、2500年前に中国で孔子が説いた大いなる教えです。平たくいえば、「人間尊重」ということです。ですから、わが社では、さらなる大ミッションを「人間尊重」としています。
わたしは、人類が生んだあらゆる人物の中で孔子をもっとも尊敬しています。孔子こそは、人間が社会の中でどう生きるかを考え抜いた最大の「人間通」であると確信しています。その孔子が開いた儒教とは、ある意味で壮大な「人間関係学」といえるのではないでしょうか。
そのような考えを著書などで述べていたところ、北陸大学「孔子学院」の開学記念講演の講師として招かれ、2008年4月からは同大学の未来創造学部の客員教授として、「孔子研究」の授業を担当させていただいています。
●「天下布礼」をめざして
さらには、各種の新聞や雑誌にコラムやエッセイを連載させていただき、「礼」の精神の大切さを訴えています。これらの活動は、すべてサンレーのめざす「天下布礼」につながっています。
わが社では、全社員がいつも、どうすれば「良い人間関係づくり」ができるのかを考えています。一人暮らしのお年寄り同士を紹介し合ったり、カルチャー教室を運営したり、旅行やイベントを企画・開催したり、さらには「隣人祭り」も開きます。
もちろん本業においても、ホスピタリティ・サービス業であるわが社は、お客様を大切にする「こころ」はもちろん、それを「かたち」にすることを何よりも重んじています。
●小笠原流礼法の三つの心
「良い人間関係づくり」のためには、まずはマナーとしての礼儀作法が必要となります。いま、わたしたちが「礼儀作法」と呼んでいるものの多くは、武家礼法であった小笠原流礼法がルーツとなっています。小笠原流こそ、日本の礼法の基本です。特に、冠婚葬祭に関わる礼法のほとんどすべては小笠原流に基づいています。
いま、小笠原流礼法などというと、なんだか堅苦しいイメージがありますが、じつは人間関係を良くする方法の体系なのです。
小笠原流礼法は、何よりも「思いやりの心」「うやまいの心」「つつしみの心」という三つの心を大切にしています。これらは、そのまま人間尊重の精神であり、人間関係を良くする精神ではないでしょうか。
●礼法とは最強の護身術
原始時代、わたしたちの先祖は人と人との対人関係を良好なものにすることが自分を守る生き方であることに気づきました。
相手が自分よりも強ければ、地にひれ伏して服従の意思を表明し、また、仲間だとわかったら、走りよって抱き合ったりしたのです。このような行為が礼儀作法、すなわち礼法の起源でした。身ぶり、手ぶりから始まった礼儀作法は社会や国家が構築されてゆくにつれて変化・発展して今日の礼法として確立されてきたのです。
ですから、礼法とはある意味で護身術なのです。剣道、柔道、空手、合気道などなど、護身術にはさまざまなものがあります。しかし、もともと相手の敵意を誘わず、当然ながら戦いにならず、逆に好印象さえ与えてしまう礼法の方がずっと上ではないでしょうか。まさしく、礼法こそは最強の護身術なのです。
●人間関係を良くする魔法
さらに、わたしは礼法というものの正体とは魔法に他ならないと思います。フランスの作家サン=テグジュペリが書いた『星の王子さま』は人類の「こころの世界遺産」ともいえる名作ですが、その中には「本当に大切なものは、目には見えない」という有名な言葉が出てきます。
本当に大切なものとは、人間の「こころ」に他なりません。その目には見えない「こころ」を目に見える「かたち」にしてくれるものこそが、立ち居振る舞いであり、挨拶であり、お辞儀であり、などではないでしょうか。それらを総称する礼法とは、つまるところ「人間関係を良くする魔法」なのです。
●魔法の総合商社をめざそう!
魔法使いの少年を主人公にした『ハリー・ポッター』シリーズが世界的なベストセラーになりましたが、「魔法」とは正確にいうと「魔術」のことです。
それでは、魔術とは何でしょうか。西洋の神秘学などによれば、それは人間の意識、つまり心のエネルギーを活用して、現実の世界に変化を及ぼすことです。
ならば、相手のことを思いやる「こころ」のエネルギーを「かたち」にして、現実の人間関係に変化を及ぼす礼法とは魔法そのものなのではないでしょうか。
また礼法以外にも、江戸しぐさ、愛語、笑い、祭り、掃除など、人間関係を良くする魔法がこの世には多く存在します。
サンレーは、あらゆる人間関係を良くする魔法の総合商社、あるいは人間関係代理店をめざしたい。
わが社の全社員が、心ゆたかな魔法使いとなり、自らが良い人間関係に恵まれ、多くの方々の良い人間関係づくりのお手伝いをされることを願っています。
人間の関係良くし自らも幸せとなる
われらの仕事 庸軒