マンスリーメッセージ サンレーグループ社員へのメッセージ 『Ray!』掲載 2024.04

志のみ持参せよ!そして、ともに大志を果たそう!

●サンレーは礼業の会社である
 今年も新入社員のみなさんを迎えることができました。心より歓迎いたします。
 世の中の数多くある会社の中から、サンレーを選んで下さったことに感謝の気持ちでいっぱいです。
 みなさんは過酷な就活戦線を乗り切ってこられたことと思います。ぜひ、これから、一緒に新しい時代を創りましょう!
 わが社は冠婚葬祭をはじめ、介護施設や温浴施設などを運営する会社ですが、ウェルビーイング経営を行うコンパッション企業を目指しています。「ウェルビーイング」とは「幸せ」、コンパッションとは「思いやり」のことです。そして、わが社は、サービス業からケア業への進化を図っています。
 ケア業と、人間尊重思想としての「礼」を中心とする礼業でもあります。サンレーとは「礼」の実践を生業(なりわい)とする「礼業」なのです。世の中には農業、林業、漁業、工業、商業といった産業がありますが、わが社の関わっている領域は「礼業」です。「礼業」とは「人間尊重業」であり、「ホスピタリティ・インダストリ―」でもあります。

●礼法は最強の護身術
 サンレーでは「礼」をすべての基本とし、大ミッションには「人間尊重」を掲げています。もともと冠婚葬祭を業とする会社ですから当然といえば当然ですが、さらに創業者である佐久間進名誉会長が小笠原流礼法の伝統を受け継ぐ「実践礼道・小笠原流」の宗家であり、挨拶・お辞儀・電話の応対・お茶出し・お見送りにいたるまで、社員へのマナー教育は徹底に徹底を重ねています。
 考えてみれば、人間のコミュニケーションの中で、礼儀正しさほど、人と交換しやすいものはありません。それを他人に差し出せば、必ず返ってくるのです。そして相手の気持ちを良くするのです。
 また、相手に自分は重要な人間なのだという気持ちを起こさせます。失礼に扱われることほど人間のプライドをひどく傷つけるものはなく、相手に接するとき礼を失すれば、相手の攻撃心と敵意を引き起こすことになります。逆に、礼儀正しく接すれば、攻撃心や敵意など生まれるはずもありません。挨拶は身を守る鎧であり、礼法とは最強の護身術なのです。

●ミッションは「人間尊重」
 1966年の創業以来、サンレーは「天下布礼」の幟を立てています。かつて織田信長は、武力によって天下を制圧するという「天下布武」の旗を掲げました。しかし、わたしたちは「天下布礼」です。武力で天下を制圧するのではなく、「人間尊重」思想で世の中を良くしたいのです。
 これからの企業に求められるものは「M&A」ではないでしょうか。M&Aの「M」とは「Mission(ミッション)」のことです。そして、「A」とは「Ambition(アンビション)」のことです。すなわち、サンレーの「M&A」は「使命」と「志」のことです。会社人として仕事をしていく上で「ミッション」が非常に大切です。ミッション経営とは、社会について考えながら仕事をすることであると同時に、お客様のための仕事を通して社会に貢献することです。要するに、お客様の背後には社会があるという意識を待たなくてはなりません。

●アンビションは「天下布礼」
 そして、ミッションと並んで会社人に必要なものが、アンビション、つまり「志」です。志とは何よりも「無私」であってこそ、その呼び名に値します。「自分が幸せになりたい」というのは夢であり、「世の多くの人々を幸せにしたい」というのが志です。夢は私、志は公に通じているのです。自分ではなく、世の多くの人々、「幸せになりたい」ではなく「幸せにしたい」、この違いが重要なのです。
 アンビションとは「大志」のことですが、わが社は「サンレーズ・アンビション」として、「天下布礼」を進めています。具体的には「社会貢献」「有縁社会再生」「老福社会実現」「グリーフケア」の四つのカテゴリーで数多くのプロジェクトを推進しています。最近、わが社の社会貢献事業が多大な注目を集めています。わが社の大志、すなわちサンレーズ・アンビションが次々に「かたち」となり、大きな話題を集めています。地域社会でも認められています。

●ともに大志を果たそう!
 SDGsといえば環境問題が最初に思い浮かびますが、人権問題も貧困問題も児童虐待も、すべての問題は根が繋がっています。その意味で、入浴や食事がままならないお子さんを見て見ぬふりはできません。
 子どもたちに「日王の湯」の風呂に入ってもらった後、食堂でカレーライスをお腹いっぱい食べてもらうイベントを開催していますが、これこそ新しい互助会の在り方ではないかと考えています。
 また、児童養護施設のお子さんたちに、七五三や成人式の晴れ着を無償レンタルするのも同様です。太陽は万物に平等に降り注ぐように、サンレーはすべての方々に等しく冠婚葬祭を提供したいと願っているのです・
 いま、SDGsが重要とされます。そんな今こそ、互助会の出番であると考えているわが社には無縁社会を乗り越え、有縁社会を再生するという志、グリーフケアによって世の人々の悲嘆を軽くするという志、そして冠婚葬祭という儀式で日本人を幸福にするという志があります。すなわち、「天下布礼」という大志です。
 今後は、ますます「ハード」よりも「ハート」、つまりその会社の「想い」や「願い」を見て、お客様が選別する時代に入ります。新入社員のみなさんは、志のみ持参してくれればいい。その志を合わせて、一緒に「天下布礼」という大志を果たしましょう!

 新しき仲間となるは
  世の中を良くする想ひ抱く人びと  庸軒