平成心学塾 図書篇 ブック・セレクション #004

【おすすめ】神道とは何か ~自然の霊性を感じて生きる~

神道とは何か ~自然の霊性を感じて生きる~

著者:鎌田 東二

出版社:PHP研究所

 

著者は、宗教学者でありながら、神主、祭りの主催者、神道ソングライターとして伝承文化の見直しと調和ある共同社会の創造を実践する方である。
従来、弥生時代に起源を持つとされることが多かった神道を、縄文時代以前から人々に宿るアニミズムの感覚に遡り、より大きなスパンで捉え直すことを提唱。その視点から神仏習合、吉田神道の登場、神仏分離令に至る神道の歴史を読み説く。大いなる自然から贈られ続ける生命に驚き、感謝して生きる「かみのみち」こそが、環境破壊・宗教不信など多くの問題を乗り越え、新たな世界を開くと説く。
神道の歴史と著者自身の体験から、日本人に宿る自然性を明らかにし、アニミズム的生き方を再考する、壮大なる神道文明論である。