戦争とグリーフケア
8月15日、日本は「終戦の日」を迎えた。しかしながら、世界ではいまだに戦争が繰り返されている。どうして戦争はなくならないのか。
9月21日は「国際平和デー」だ。人類の存続に不可欠な記念日であると思っているが、その前日にも記念日を置いてはどうかと考えている。ずばり、「国際死者デー」だ。
日本には「盆」や「彼岸」といった死者を想う日がある。世界には、キリスト教圏の「ハロウィン」やメキシコの「死者の日」といった死者のための日がある。それらの共通の日として、9月20日を「国際死者デー」とすればいい。
なぜなら戦争の本質とは「死者の大量発生装置」であり、すなわち「グリーフの大量発生装置」だからである。「グリーフケアが普及すれば、最大の戦争抑止力になる」とうのはわが持論だが、順番からいうと、死者の追悼を経ての平和の記念日だと思う。
まずは、最初に戦争犠牲者をはじめとする死者を国際的に追悼してから、その翌日、世界中の人々が平和の祈りを捧げてはいかがだろうか。
歴史や哲学をベースとした「人文知」がキーワードになっているが、この戦争の時代においては「どうすれば戦争をなくせるか」を考える人や企業が求められるという。そこで重要視されるものこそ、グリーフケアである。
いま、『人文知は武器になる』という本が注目されているが、そこには「人類は『儀式』をしなければ合意形成できない」と書かれている。
グリーフケアは哲学、文学、芸術、宗教などのエッセンスを再編集した「人文知」そのものであり、儀式と並んで人類に不可欠なものだ。
だが、人文知の結晶としてのグリーフケアに「武器」という言葉はふさわしくない。それは平和のための「平器」と呼ぶべきだろう。