独言 全互協会員様へのメッセージ『互助会通信』連載 110

選ばれし者たち

 11月4日は、冠婚葬祭互助会におけるグリーフケアの時代を開く記念すべき日となった。その日、全互協と上智大学グリーフケア研究所の精鋭陣から成る「グリーフケアPT」のメンバーが、わが社の施設がある小倉に集結した。
 まずは会議を行ったが、久々に開催されたリアル会議であった。グリーフケアの定義から、テキストや試験問題の内容、ワークの評価の方法まで、議論が大いに白熱した。
 その後、場所を移動して、「グリーフケア資格研修発会式」が行われた。全国の互助会から選び抜かれた10名のファシリテーターのみなさんも集まってくれた。
 冒頭、「グリーフケアの時代~サンレーの取り組み~」と題したムービーが流された。開会宣言の後、PTの座長であるわたしが挨拶した。
「選ばれし者の恍惚と不安、二つ我にあり」という言葉がある。フランスの詩人ポール・ヴェルレーヌの言葉だが、太宰治が自身の小説で使い、前田日明も新生UWFの旗揚げの挨拶で使った。
 その言葉を紹介した後で、わたしは「今日、全国の互助会から選び抜かれて、ここに集われたファシリテーターのみなさんも、同じ思いではないでしょうか?」と問うた。
 また、わたしは「本日は、上智大学からも先生方がお越しになられています。上智大学は日本におけるカトリックの総本山であり、イエズス会の日本支部です。カトリックでは、何よりも『ミッション』ということを重んじています。みなさんは、グリーフケアの時代を拓くパイオニアです。どうか、自身の大いなるミッションを果たされて下さい」と万感の想いで述べた。
 来年の6月、いよいよグリーフケア資格認定制度がスタートする。「葬儀こそグリーフケア」と信じているが、勝負はこれからだ!