同志のお別れの会
急逝されたセレマ前社長の故 齋藤武雄氏の「お別れの会」に参列した。故人は、共に全互協の副会長として頑張ってきた同志である。京都駅からの送迎バスで到着すると、ホールの前は満開の桜。入口には花で作られた故人の似顔絵が飾られていた。もう、これだけで胸が熱くなった。
わたしよりも2歳若い武雄さんが亡くなられたなんて、今でも信じられない。いつもニコニコと温厚な人だった。会議などで全互協や互助会保証を訪れる際は、お土産を忘れない優しい人だった。そして会議では、鋭い意見を率直に言う「できる人」だった。
メモリアル・コーナーは、まるで百貨店の催事場、いや博物館の企画展のような本格的な演出で、度肝を抜かれた。故人の社長室、自宅、海やゴルフ場などの趣味の世界も完全に再現され、生前愛用したスーツ、靴、ネクタイ、帽子、アクセサリーなど、さまざまな一流品が並んでいた。わたしは、「ああ、武雄さんがこれを身につけた姿を知ってるよ」と思い、目頭が熱くなった。
セレモニーを終えてホールを出ると、曇り空だったが、雲の切れ間から太陽の光が差し込んでいた。わたしは、それを見て、太陽を愛した故人が「来てくれて、ありがとう」と言っているように思えた。
思うに、全互協の正副会長というのは「鬼滅の刃」でいう「柱」のようなものではないだろうか。齋藤武雄という偉大な柱を失った今、残った柱たちが力を合わせて大きく開いた穴を埋めないといけない。
柱といえば、故人は同作の「炎柱」煉獄杏寿郎のような人だった。豪快で、快活で、繊細で、優しくて、今や国民的英雄たる彼にそっくりである。
わたしが人生を卒業したときは、あちらで武雄さんと一緒に美味いシャンパンが飲みたい。心よりご冥福をお祈りいたします。合掌。