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送魂

 葬祭業とは、一種の交通業ではないでしょうか。その本質は、「この世」というA地点から「あの世」というB地点にお客様をお送りすることだからです。
「あの世」という目的地は、浄土、天国、ニライカナイ、幽世(かくりよ)などなど、さまざまな呼び方をされます。私はまとめて心の理想郷という意味で「ハートピア」と呼んでいますが、ハートピアへ行くには飛行機、新幹線、船、バス、タクシー、それにロケットと数多くの交通手段があるのです。それが、さまざまなお葬式です。新幹線しか取り扱わない旅行代理店など存在しないように、魂の旅行代理店としての葬祭業も、お客様が望むなら、あらゆる交通機関のチケットを用意するべきなのです。そして、葬祭会館の本質とは、死者の魂がそこからハートピアへ旅立つ、魂の駅であり、魂の港であり、魂の空港であると言えるでしょう。
「葬送」という言葉がありますが、今後は「葬」よりも「送」がクローズアップされるでしょう。「葬」という字には草かんむりがあるように、草の下、つまり地中に死者を埋めるという意味があります。「葬」にはいつまでも地獄を連想させる「地下へのまなざし」がまとわりついているのです。一方、「送」は天国に魂を送るという「天上へのまなざし」へと人々を誘います。私が提唱し、実行している「月への送魂」などの新時代セレモニーによって、お葬式は「お送式」、葬儀は「送儀」、そして葬祭は「送祭」となるのです。

一条真也
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